NoMaps2025出展で感じた、健康とまちの未来
9月12日から14日までの3日間、札幌の街は大きな熱気に包まれていました。クリエイティブとテクノロジーが交差するイベント「NoMaps2025」。
その会場の一角、私たち株式会社SHAREは“ウェルネスブース”として出展し、「骨密度測定」と「AIによる姿勢分析」を体験していただきました。
普段の生活ではなかなか受ける機会の少ない骨密度測定や姿勢分析。ブースに立ち寄ってくださった方々の反応はとても新鮮で、そして真剣そのものでした。3日間で約500名の方に測定や分析を実施し、改めて「健康」への関心の高さを実感しました。
「知る」ことで変わる第一歩
来場者の中には、「骨密度って若い人でも測っていいんですか?」と少し照れながら質問される方もいました。骨密度は年齢を重ねてから気にするもの、というイメージを持つ方も多いようですが、実際には20代・30代のうちから把握しておくことが大切です。なぜなら、骨の強さは早いうちに基盤をつくることができ、その後の生活習慣に大きく影響するからです。
また、AIによる姿勢分析では「思ったより猫背だった」「自分では真っ直ぐ立っているつもりだったのに、左右のバランスが崩れていた」と驚く声が続きました。鏡で自分の姿を見ても分からない“細かなゆがみ”を数値や画像で示されると、納得感と同時に「じゃあどう改善したらいいの?」という前向きな意欲が生まれるのです。
私たちスタッフも、来場者のリアルな反応に立ち会うことで、「知ること」が行動のきっかけになるのだと改めて感じました。
500人との対話で見えた、市民の健康意識
ブースを訪れた500名の方々は、学生から子育て世代、働き盛りのビジネスパーソン、シニア世代まで本当にさまざまでした。世代によって関心のポイントは異なりますが、共通していたのは「自分の体を客観的に知りたい」という思いです。
ある20代の女性は「普段は運動不足だけど、数値を見たらちょっと頑張ってみようかなと思いました」と笑顔で話してくださいました。逆に70代の男性は「これまで続けてきたウォーキングが数値に表れていて安心した。続けていてよかった」と自信を深めた様子でした。
このように測定結果は、時に「今から始めよう」というきっかけになり、また時に「これまでの努力が実っている」という自己肯定感につながります。どちらも健康づくりにとって大切なモチベーションです。
SHAREにとっての学びと喜び
私たちにとっても、この3日間は大変充実した時間でした。普段はジムやデイサービスといった拠点に来ていただいた方との関わりが中心ですが、こうしたイベントでは「偶然の出会い」が広がります。ふらりと立ち寄った人が健康チェックを受け、その場で笑顔になったり、仲間と数値を比べ合ったりする姿を見ると、「健康は難しいことではなく、楽しく取り組めるものだ」と改めて感じました。
また、多くの方と対話をする中で「健康に興味はあるけれど、何から始めればいいのか分からない」という声も数多く聞かれました。私たちの役割は、専門的な知識や技術を伝えるだけでなく、その“最初の一歩”を一緒に踏み出せる存在であること。そうした想いを強くしたイベントでもありました。
イベントとまちづくり、そしてこれから
NoMapsは、音楽や映画、テクノロジー、ビジネスなど、多様なジャンルが融合するイベントです。その中で「健康」というテーマを扱うことには、大きな意味があると考えています。健康は誰にとっても身近でありながら、後回しにされがちなもの。まちがクリエイティブで新しい文化を育んでいく過程で、市民一人ひとりの心身が健やかであることは欠かせません。
今回の出展を通じて、私たちは「健康もまた、まちづくりの大切な要素である」と強く実感しました。イベント会場での小さな体験が、帰宅後の生活習慣の変化につながり、それが積み重なって地域全体の健康力を底上げする。そんな未来像を思い描きながら、ブースに立ち続けていました。
3日間を終えて
3日間で延べ500名以上と向き合い、健康について語り合った時間は、私たちにとっても忘れられない経験となりました。骨密度や姿勢分析をきっかけに、一人でも多くの方が「自分の体を大切にしたい」と思ってくださったなら、これ以上の喜びはありません。
「知ること」が第一歩。そして「続けること」が未来をつくる。その橋渡しをするのが私たちSHAREの役割です。今回のNoMapsで得た学びと出会いを糧に、これからも地域の皆さまの健康づくりを支えていきたいと思います。