【ストロークジム】脳卒中の後も、旅を楽しむ。専門職と一緒に挑戦した小樽観光

2025年3月8日(土)、ストロークジムの利用者様とともに、小樽観光へ出かけました。
今回の目的地は、映画『Love Letter』やドラマ『さよならのつづき』のロケ地としても知られる小樽。北一硝子や小樽運河、天狗山などを巡り、北海道ならではの冬景色を楽しむ一日となりました。
今回の旅には、脳卒中による片麻痺のある利用者様が参加されました。雪道での移動には不安もありましたが、専門職が同行し、安全に配慮しながら観光を楽しんでいただきました。旅の途中で聞かれた「また良い景色を見られるとは思わなかった」という言葉。
その一言が、今回の旅の大きな意味を感じさせてくれました。
リハ旅
スマリハの利用者様がスタッフとともに出かける小旅行企画です。
送迎や看護師・介護職員の付き添いがあるため、安心して参加いただけるのが特徴。行き先やスケジュールはスタッフが計画し、ご希望のある方にご参加いただいています。
これまでご参加いただいた方々からも、大変ご好評をいただいています。
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病気や障害があっても、旅を楽しんでほしい
北海道の冬は、雪道や凍結した路面など、歩行に不安のある方にとって外出のハードルが高くなる季節です。特に片麻痺のある方にとっては、足元の不安定さや転倒への心配から、旅行や観光をためらってしまうこともあります。
それでも、病気や障害があるからといって、楽しみまで諦めてほしくない。
「専門職が一緒なら、安心して出かけられるのではないか」
「工夫やサポートによって、できることを増やせるのではないか」
そんな思いから、今回の小樽観光を企画しました。
利用者様ご本人も、信頼するスタッフが同行するのであれば、ぜひ行ってみたいと前向きにお話ししてくださいました。今回同行したのは、SHAREの役員、セラピスト、看護師です。さらに、天狗山では現地の地理や施設に詳しいスタッフも合流しました。
身体機能や体調を確認しながら、必要な場面でサポートを行い、安心して楽しめる旅を目指しました。
雪の残る小樽の街を、スタッフとともに歩く様子
小樽の街並みと冬景色を満喫
当日はご自宅へのお迎えからスタートし、移動時間を含めて約8時間の小樽観光となりました。まず訪れたのは、小樽を代表する観光スポットのひとつ、北一硝子。小樽ならではのガラス製品や店内の雰囲気を楽しみながら散策しました。
歴史ある石造りの建物が印象的な北一硝子
その後は、北一ホールでランチタイム。店内には石油ランプの温かな明かりが広がり、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しみました。
幻想的なランプの明かりに包まれた北一ホール
スタッフとともにランチを楽しむひととき
食事の後は、小樽運河へ。
歴史ある街並みや運河の景色を眺めながら、小樽らしい時間を過ごしました。展望台から広がるのは、雪に覆われた小樽の街並みと、その向こうに広がる青い海。
天狗山から望む、冬の小樽の街並みと海
利用者様は、雪の上を移動できるか不安を感じていらっしゃいました。
普段の歩行とは異なり、雪道では滑りやすさや足元の不安定さに注意が必要です。それでも、スタッフがそばで見守り、必要な介助を行うことで、実際に雪の上を移動し、景色を楽しむことができました。
そして、その景色を前に利用者様から聞かれたのが、「また良い景色を見られるとは思わなかった」という言葉でした。
難しいと思っていたことも、適切なサポートや環境の工夫によって実現できる可能性があります。美しい景色を眺めながらコーヒーを楽しむ時間は、利用者様にとっても、同行したスタッフにとっても、心に残るひとときとなりました。
「できる力」を引き出すサポートの大切さ
今回の旅では、スタッフにとっても新たな気づきがありました。
安全を確保することはもちろん大切ですが、すべての動作を介助するのではなく、ご本人が持っている力を発揮できる機会も大切にしました。専門職が身体機能や周囲の環境を確認し、必要に応じて介助の方法や量を調整。
すると、見守りや介助の工夫によって、ご自身の力でしっかりと移動できる場面も見られました。何でも手伝うのではなく、その方が「できること」を見極めながら支える。
今回の旅は、利用者様の可能性を改めて感じる機会にもなりました。
また、現地の状況に詳しいスタッフと連携できたことも、安心して観光を楽しむための大きな支えとなりました。
旅で得た自信が、日常生活にも
今回の小樽観光は、楽しい思い出ができただけではありませんでした。
もともとチャレンジ精神のある利用者様でしたが、旅行後には、ご自宅で料理をする機会や、ご友人と外出する機会がさらに増えたとのことです。
新しい場所へ出かけ、自分の力で移動し、景色を楽しむ。
そうした経験が、「また何かに挑戦してみたい」という気持ちにつながったのかもしれません。
また、約8時間にわたる今回の旅は、長時間の活動に対する体力や持久力を知る機会にもなりました。普段のリハビリとは異なり、旅行には「行きたい場所がある」「景色を見たい」「おいしいものを食べたい」といった楽しみや目的があります。そうした気持ちが、身体を動かす意欲につながることもあるのではないでしょうか。
楽しみながら身体を動かす経験が、日常生活での活動の幅を広げるきっかけになることを、今回の旅を通して改めて感じました。
「できない」ではなく、「どうすればできるか」を考える
リハビリテーションは、身体機能の改善だけを目指すものではありません。
歩けるようになった先に、行きたい場所へ出かけること、友人と過ごすこと、趣味を楽しむことなど、一人ひとりの望む暮らしがあります。今回の小樽観光も、そうした「やりたいこと」を実現するための取り組みのひとつです。
病気や障害によって難しくなったことも、専門職のサポートや環境の工夫によって、新たな可能性が見つかるかもしれません。「難しいから諦める」のではなく、「どうすればできるだろう」と一緒に考える。
これからもSHAREは、利用者様一人ひとりの思いや希望を大切にしながら、その方らしい生活や社会参加につながる支援を続けていきます。
小樽の雪景色を背景に、利用者様と同行スタッフで記念撮影
▼今回の企画に参加したスタッフ
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地域共創部のインターンを経て入社した新入社員です。 医療介護・福祉・フィットネスの現場に寄り添い、デザインの視点から新しい価値を生み出していけるよう日々奮闘中です。
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